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妊娠中の感染とその後の胎児の自閉症

更新日:2023年3月27日

このページについて:妊娠中の感染症がお腹の中の赤ちゃんに影響するかどうかを調べた研究で、自閉症やうつ病の確率が増えるという結果が出ました。


妊娠している時、お腹の中の赤ちゃんを守るためにも、お母さんは自分の体を大切にしなければなりません。これは常識なわけですが、もっと具体的に、どのようなことが胎児のリスクになるのか疑問に思う方もいると思います。

今回は、妊娠中の感染症が胎児の将来にどのような影響を与えるのか調べた研究をご紹介します。

これはスエーデンの研究です。1973年から2014年の間に生まれた子供たちが研究対象になりました。

母親が妊娠期に感染症になると、胎児がその後に精神疾患や発達障害になりやすくなるのではないかという仮説が検証されました。これは前からよく言われていることですね。

全部で1,791,520人の子供たちの統計を取ったところ、母親が妊娠中に何らかの感染症になると、胎児の自閉症のリスクが1.79倍に増えることが分かりました。また、うつ病のリスクも1.24倍に増えたそうです。

自閉症などの発達障害は、背景に脳の異常がある病気です。一方、うつ病は心理的なストレスなど色々な原因が考えられますが、脳の障害も関係します。

つまり、今回の結果からは、妊娠中の感染症が胎児の脳に何らかの悪影響を及ぼしたため、その後に自閉症やうつ病になるリスクが増えたのではないかと考えられるのです。

その他、統合失調症や双極性障害のリスクは増えなかったとのことでした。統合失調症は妊娠期の感染症と繋がりがあると言われていましたが、今回の研究ではそのような結果が出なかったようです。

定説とは違った結果が出ることもあります。この時、研究結果にどこまでの信頼性があるのか判断するのは難しいところです。他の国でも統計を取って比較するしかないですね。

それでも、妊娠中の感染症が、子供の脳を傷つける可能性が示されたわけです。やはり、妊娠中のお母さんは身体を大切にしないといけないですね。

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