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女性の心の病気

  • 斎藤知之
  • 2024年1月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:20false47 GMT+0000 (Coordinated Universal Time)


女性の心の病気

女性と男性では心の病気に違いがあります。女性の心の病気、メンタルの問題について解説します。


女性に多い心の病気


いくつかの心の病気は女性に多いことが知られています。うつ病、不安症(パニック障害、社交不安障害などの総称)、摂食障害(拒食症、食べ吐き、神経性無食欲症など)などの精神疾患は女性に多く見られることが知られています。


また、女性に特有のメンタルの問題もあります。女性は生理前(月経前)、妊娠中や産後(周産期)、更年期(50歳前後、閉経前後)などで、メンタルの不調を経験することは珍しくありません。この時期は、うつ病や不安症などの症状が出やすくなります。生理前の精神症状は、月経前症候群(PMS)とか月経前不快気分障害(PMDD)などとも呼ばれ、広く知られています。


その他、甲状腺の病気や自己免疫疾患などが2次的に心の病気を引き起こすことが知られていますが、こうした甲状腺の病気や自己免疫疾患は女性に多い病気です。


一方で、統合失調症や双極性障害などの精神疾患に関しては、病気になる割合は女性も男性も同じくらいで、性別の差はありません。


治療薬


女性に特有の心の病気だとしても、一般的な治療薬は有効です。たとえば、生理前(PMS/PMDD)や更年期に不安症状やうつ症状が出たときは、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という薬を使うことが多いです。これは、セロトニンという神経伝達物質(ホルモンに似た役割の物質を)増やすことで気持ちを安定させる薬です。SSRIは不安症やうつ病の治療に使われる薬で、不安や緊張を感じにくくなったり、少し気持ちが前向きになったりする作用があります。SSRIには依存性がない(精神依存を形成しない)ので、病状が安定したら少しずつ減らして中止することができます。薬の依存性が心配な方には向いている薬です。SSRIのデメリットは、毎日使わないと効果が出ないこと、数週間使い続けないと効果が出ないことです。あせらず効果を待つことが大切になります。SSRIには眠気や吐き気などの副作用もありますが、多くは1週間以内に軽快します。最初の1週間の副作用を軽減するため、最初は少ない量で始めて、数週間かけて有効量まで増やす方法が一般的です。


心の病気にならないために


心の病気を避けるには、日ごろの習慣が大切です。普段からリラックスする時間を大切にする、軽い運動を心がける、規則正しい生活を心がけるなどの生活習慣の改善により気持ちを安定させることができます。その他、気持ちを安定させる方法については別の記事で紹介しています。以下をご参照ください。




よりどころメンタルクリニック桜木町では、こうした女性の心の問題についても診療しております。よりどころメンタルクリニック桜木町は、横浜市の桜木町駅から徒歩10分ほどの場所にあります。お気軽にご相談ください。

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